乾燥や風邪から体を守って健康に!ミニマルに過ごす秋の食養生

秋は薬膳的に「燥邪(そうじゃ)」と言われる、体に必要な水分が失われ、潤い不足になりがちな季節です。のどや鼻などの呼吸器にダメージを受けるため、感染症にかかりやすく、肌にもトラブルが起きがち。そこで今回は、食で身体を潤し整える“秋の食養生”の方法をご紹介いたします。

POINT.1 乾燥から呼吸器と肌を守る“うるおい食材”を

まず“秋の食養生”としておすすめなのが、秋の乾燥から呼吸器を守ってくれる、山芋、銀杏、落花生、レンコン、ゆり根、梨などの秋が旬の食材です。これらの食材は、肺を潤したり、粘液などの体液を補充したり、咳を和らげてくれる働きを持つと言われています。

食卓に登場させる時は、銀杏やレンコン、ゆり根は、秋のキノコと合わせて、炊き込みご飯や茶わん蒸しにしてはいかがでしょうか。一方、肌の潤いを整えるには、粘膜や皮膚の潤いを維持するビタミンAを豊富に含む青魚や、潤いを保ち、外部からの刺激から保護する役割を持つとされる、セラミドを含む食材がおすすめです。セラミドはこんにゃくやひじき、黒豆などに多く含まれています。

秋の青魚の代表格と言えば秋刀魚ですが、近年は高騰しているので、秋鯖でもいいかも知れません。こんにゃくやひじきは、滋味深い出汁を効かせた筑前煮なんていかがでしょうか。新陳代謝を促し、お肌の炎症を抑えるとされているビタミンBが豊富な豚肉と一緒に煮込み料理にされるのもおすすめです。

POINT.2 秋の収穫 サツマイモやカボチャで「気」を補う

夏の暑さで体力を消耗し、冷たいクーラーにさらされ、冷たいものを摂ってきた秋の胃腸は働きが弱りがち。また、秋には病気ではないのになんとなく体がだるい、力が入らないという状態に陥ることもしばしば。こんな状態を薬膳的には「気を消耗している」と言います。「気」とは、「元気」、「やる気」などの言葉にあるように、私たちの心身を動かすエネルギーを指します。汗をたくさんかく夏には、汗と一緒にこのエネルギーが身体の外に流れ出てしまいがちなのです。

秋にこの「気」を補って、寒い冬に向けて身体を保護し、胃腸をサポートしてくれるのに最適な食材とされているのが、芋類やかぼちゃです。ホクホクとした食感が心地いい煮物にしたり、ミキサーを使ってスープにしても身体が温まります。旬のサツマイモやカボチャはしっかりと甘味があるので、スイートポテトやパンプキンパイなど、お菓子にしてもおいしく味わえますよ。

さらにジャガイモやサツマイモ、カボチャにはビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCは、コラーゲンの生成に働きかけたり、鉄分の吸収を助ける、日焼けによるシミを防ぐなどの効果があるとされているので、美肌にもひと役買ってくれそうです。

POINT.3 いらないものはデトックスしてすっきり健康に

乾燥する秋は、便も乾燥して硬くなるため、便秘になりがちな季節でもあります。便は腸内に長くとどまるほど腐敗してしまい、そこに発生する有害物質が大腸の病気を引き起こすと言われています。さらに近年は、有害物質が腸壁から吸収され、血流にのって全身に広がる可能性も指摘されており、肥満や代謝のトラブル、うつや認知症などの原因にもなりうるということが分かってきているのだとか…。もちろん、便秘は肌にとっても、ニキビや肌荒れ、くすみなど、トラブルを引き起こす要因になってしまいます。

そんな時におすすめなのが、便のかさを増してぜん動運動を促したり、腸内の善玉菌の餌になって腸内環境を整えてくれる、食物繊維を含む食材です。秋ならエリンギや椎茸、しめじなどのキノコ類をはじめ、ごぼうや大豆もおすすめ。また、納豆やオクラ、山芋などのねばねば系も毎日に取り入れやすい食材です。ねばねば系は、そのまま食べても十分おいしいですが、お味噌汁やうどん、蕎麦などに“ちょい足し”するのにも便利ですよね。

最近トレンドとなっているグラノーラやナッツ類も食物繊維が豊富なので、朝食や間食に取り入れてみるのも良いかもしれません。すっきりデトックスして、健康なお腹とお肌を目指してみてはいかがでしょうか。

まとめ

いかがでしたか?いずれも身近な食材ですし、「食欲の秋」が旬の食材はおいしいものぞろい! ぜひ毎日の献立に取り入れて楽しんでみてくださいね。春や夏、そして冬にも、身体と肌に健康をチャージする食材がたくさんあるので、ぜひまたご紹介させてください。


<参考サイト>
秋の薬膳料理におすすめ!秋こそ食べたい旬の食材をご紹介 | イエモア (housefreedom.co.jp)
肌の潤いに良い食べ物・食材・食事とは?|BBクリームの桜花媛 (sakura-princess.jp)
肌に潤いを与える食べ物はこれ!乾燥肌に悩む女性に!おすすめレシピも紹介します – ビューティエイジング.com (beautyageing.com)
便秘が招くお肌のトラブル 肌と便秘の気になる関係 | ロート製薬: 商品情報サイト (rohto.com)
「便秘」が体に及ぼす影響は? (asahi.com)
芋類の栄養と効能 | 野菜のおうち。常温と冷凍保存方法解説 (yasaihouse.net)
カボチャ(南瓜/かぼちゃ)の栄養価と効能:旬の野菜百科 (foodslink.jp)
便秘を解消するには?便秘になりにくくなるためにできること|からだカイゼン委員会|株式会社 明治 – Meiji Co., Ltd.

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