カリスマ・パーソナル鍼灸師 影島陽祐先生が語る、「美は骨格に宿る」~たるみ・シワ編~

加齢によるたるみ、シワ。いくら肌がきれいでも、目立つと老けた印象になってしまいますよね。美しさを際立たせるためには、たるみやシワのケアも大切。そこで今回は、前回の小顔編に続いて、パーソナル鍼灸師として、オリンピック選手ほか多くの著名人の施術にも携わる、影島陽祐先生にインタビュー。たるみやシワの原因、セルフケアの方法などについて教えていただきました。

Profile:
影島 陽祐 (YOUSUKE KAGESHIMA) パーソナル鍼灸師/HALII TOKYO鍼灸整体院 院長

鍼灸・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得後、外傷処置やリハビリ、アスリートのケアに従事。その後、人の健康と美のサポートに携わるべく、HALII TOKYO鍼灸整体院を設立。VIPを含め多くの患者を抱える治療院の院長を務める傍ら、理論と技術を備えたセラピスト“選ばれる施術家”の育成にも尽力している。

POINT.1 たるみ、シワの大きな原因は「表情筋」にあり!

前回の<小顔編>でも「表情筋」を使うことが重要というお話をしましたが、「表情筋」をまんべんなく使えていないことは、たるみやシワの大きな要因にもなります。お顔の中で「よく使う筋肉」と「全然使わない筋肉」の差ができることで、その境目の部分にたるみやシワが発生するんです。特に今はマスク生活がそれを助長してしまっています。マスクで隠れた口元の筋肉を使わないことで、頬のあたりのお肉が下に落ちてきてしまっている方が多くいらっしゃいます。

そしてこれを気にして、お顔にゴロゴロ転がす美顔ローラーを使われる方も多いのですが、実は、これはあまりおすすめできません。美顔ローラーでゴロゴロと力強く皮膚を引っ張ると、皮膚が伸びてしまって余計にたるみにつながることがあるからです。。伸びてしまった皮膚は、通常の美容領域ではもう対応できません。

美顔ローラーについては、実は多くの方が使い方を間違えていて、開発当初の狙いとしては、ゴロゴロ転がすことでマイナスイオンを発生させて、リンパの流れを促すというものだったはず。皮膚表面に当てて、軽くなでるように使うものだったんですね。ところがそれを多くの方があやまって、ゴロゴロと力強く使われてしまっています。ローラーをゴロゴロすると心地いいですし、まるでお顔のたるみが引きあがっているように感じてしまいがち……。ですが、それが逆にたるみの原因になってしまっています。もし使うなら肌にオイルを塗って、優しく転がすようにしてください。 僕は、お顔は余計な力をかけて、こすったり、引き上げたりすることは美容には大敵だと考えています。もしも、ローラーを使ってゴロゴロと力強くマッサージをしたいなら、お顔ではなく、足やふくらはぎに使っていただくのがおすすめです。

POINT.2  口元の筋肉を動かし引き上げる簡単エクササイズ

マスクで隠れた口元の筋肉を動かすために、おすすめのエクササイズを紹介しましょう。

まず人差し指と中指で口の横をV字に押さえ、下唇を突き出します。次に、その指をぐっと押し込んで戻す。これを1日30回程度するだけで、口元の「表情筋」に大きくアプローチして、お顔のリフトアップにもつながります。たるみやほうれい線の予防にもぴったりですよ。

同時に、<小顔編>でお伝えした、耳の上のあたりをほぐす指圧もぜひやってください。ここにはお顔につながっている「側頭筋」という筋肉があり、たるんでしまうとお顔のたるみ、シワにもつながってしまいます。反対にこちらの筋肉が引きあがっていれば、たるみとシワ、両方を改善することができます。

POINT.3 目の下のたるみを予防する簡単エクササイズ

目の下のたるみを改善するためのエクササイズも紹介しましょう。ただし、残念ながら整体のアプローチでは改善できないたるみもあるということを予めお伝えしておかなければなりません。それは、加齢により頭蓋骨が薄くなったことで、そこにくっついている皮膚が余ってたるんでくるという現象が原因のたるみ。こういうたるみは、医療的処置でしか取り除くことができません。肥満が原因のたるみやシワも同様で、皮膚が脂肪で風船のように膨らみ、紫外線に当たることで、その状態が形状記憶されてしまいます。痩せて風船がしぼんで、ダイエットで筋肉をつけても、元通りに改善できるのは6割程度。のこりの4割は医療の力を借りないといけない部分が出てきてしまいますので、肥満予防や紫外線対策は、ぜひ力を入れていただきたいところです。

その一方で、「表情筋」が原因の目元のたるみやクマは、目の周りの筋肉を活性化することで予防できます。目の周りにはパンダのお顔の黒い部分のように、「眼輪筋」という筋肉があります。ここを活性化すればいいのです。

     

方法はさきほどの口元のエクササイズと似ていて、まず目尻と目の端を人差し指と中指で押さえます。そこでちょっと眩しい顔をしてみてください。完全には目を閉じず、薄目にするんです。できたら黒目だけ上をグッと見て、10秒キープ。これを1日1回だけでも行うと、目の下の筋肉をかなり使うことができます。たるみ防止につながり、涙袋を作るのにも効果を発揮しますよ。

POINT.4  たるみやシワと姿勢との関係

たるみやシワと姿勢との関係については、<小顔編>でもお伝えした通り、「筋膜」が大きく関係しています。人の体は「筋膜」という薄いスーツのようなものに覆われていて、姿勢が悪いと「筋膜」に縮まるところと伸びるところができてしまいます。これがたるみやシワにつながってしまうんですね。

特に、猫背やスマホを見る姿勢で首の後ろが引っ張られると、「表情筋」が上から下からロックされて、たるみの大きな原因になります。その予防のためにぜひ、背骨がS字のきれいなカーブを描くきれいな姿勢を普段から意識してください。

また、肩が内に入った姿勢、いわゆる「巻き肩」も最悪の状態です。肩が内に入る=必ず猫背になっているのですが、そうするともれなくお顔が下に引っ張られて、顎は前に出ています。そうすると、首の後ろが固まってお顔の筋肉がロックされてしまうのです。「巻き肩」解消のためにおすすめの体操がありますのでご紹介しますね。

まずは右脇の下のくぼんでいる部分に左手の親指を差し込んで、肩を下からグッと掴みます。それから思い切り肩を10回、回してください。終わったら親指のポイントを少しずらして、痛いと感じる部分で、3ヵ所くらい同様に回しましょう。右肩が終わったら、左肩も同様に行ってください。

おそらく結構痛いと感じられると思いますが、毎日続けると、自然に肩が内に入らず伸びるようになってきますよ。この体操はたるみやシワに加えて、小顔にも効果がありますので、ぜひやってみてくださいね。

まとめ

小顔に続き、気になるのがたるみ、シワ。今日教えていただいたエクササイズで、少しでも改善されるなら、迷わず続けてみたいものですね。「身体の構造を知って、最適なケアを選ぶこと。」これが一番難しく、しかしながら一番大切なことだと気づかされました。きっと、スキンケアにも同じことが言えるのかもしれませんね。


構成/笹間 聖子

<影島陽祐先生のInstagramはこちらから↓>
https://www.instagram.com/kg_yan2_ysk/?hl=ja

<HALII TOKYOの公式Instagramはこちらから↓>
https://www.instagram.com/halii.tokyo_akasaka/



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