日本人の睡眠時間は、先進国の中でワースト1位と言われているのをご存知ですか?アメリカ国立睡眠財団は26~64歳の睡眠時間のベストを7~9時間と発表していますが、日本では6時間未満という成人が4割も…。睡眠不足は仕事や家事のパフォーマンスを落とし、病気になるリスクも高めてしまう上に、美肌の大敵でもあります。そこで涼しい秋に、正しい睡眠習慣を身に付ける方法をご紹介します。
POINT.1 睡眠不足にはリスクが潜んでいる
睡眠不足は脳の「前頭葉」に最も影響を及ぼすと言われています。前頭葉はやる気や脳内の記憶を引き出したり、論理的思考、クリエイティブな発想など、仕事や家事をする上で大切な働きをします。感情のコントロールや判断力、注意力の維持なども司るため、睡眠不足が蓄積すると、脳がほろ酔いと同じような「ぼんやり」状態に陥って、失敗やトラブルが起きやすくなってしまいます。
また睡眠が不足すると、食欲を抑えるホルモンの分泌が減る一方、活動時間が長くなるため、脳が早くエネルギーに代わる糖質を求め、ラーメンやポテトチップなどに手が伸びる傾向も…。同時に基礎代謝も低下するため、肥満の原因にもなってしまいます。
さらに、本来人間の体は、夜は副交感神経が優位になり、深い眠りに入れるようになっています。ですが、よく眠れていない人は交感神経が優位になりすぎて血管が締まり、血液の流れが悪くなっているため、肌もくすんでしまいがち…と、まさに“いいことなし”なのです。
POINT.2 朝は日光を浴びて朝食を。夜は30分早く寝床に入ろう
では、1日に7~9時間というベストな睡眠習慣を身に付けるにはどうしたら良いのでしょうか。一番の基本は、体内時計を24時間に整えることです。体内時計には2種類あり、脳の体内時計は、朝起きて太陽の光を網膜で感じることで整えられます。一方で内臓から髪の毛まであらゆる細胞にある体内時計は、起きてから1時間以内に朝食を食べることで整うとされています。
次に試していただきたいのが、平日にいつもより30分早く寝床に入ること。まずは1週間続け、次はさらに30分と伸ばして、睡眠時間を7~9時間に近づけていきましょう。
この時合わせて注意したいのが、休日に「寝だめ」をしないこと。できるだけ平日と同じ時間に起きるか、朝寝坊をしても、2時間までにしてください。 人間の体は「寝だめ」をすると体内時計が狂ってしまい、いわゆる「時差ボケ」のような状態を引き起こしてしまいます。そうなると睡眠習慣を整える邪魔になるばかりか、家事や仕事のパフォーマンスの低下にもつながってしまいます。
POINT.3 昼寝で補ってもOK! スマホはベッドに持ち込まない
忙しくて30分早く寝床に入るのが難しい人には、昼寝もおすすめです。平日なら12~15時の間で15~20分、休日なら90分までの間で昼寝をして、睡眠時間を補ってあげましょう。脳がリフレッシュして午後のパフォーマンスも高まりますよ。
また、「30分早く寝床に入っても眠れない」という方は、もしかして眠る直前までスマホを見ていませんか?スマホのブルーライトは脳に日中だと勘違いさせ、入眠を妨げたり、睡眠の質にも影響します。ベッドの中にスマホを持ち込まない習慣をぜひ作ってください。
もう一つ、寝つきをよくするためには、湯船にゆっくりつかるのもおすすめです。人が眠くなるためには、「深部体温」といわれる体の奥の体温がゆっくり下がってリラックスした状態になることが効果的です。そのための体温が上がった状態を作るために、入浴が効果的な手段なのです。温度は38~40℃、時間は10~15分程度で十分。血行が促進されて体のすみずみまで酸素と栄養が行き渡り、疲労回復やストレス解消にも効果的です。
POINT.4 ミニマリストにおすすめ♪自分にぴったりな枕の選び
良い睡眠には枕も重要です。人の体に負担のかからない最も自然な寝姿勢は、人が力を抜いて立っている状態と同じ姿勢。つまり、顔の角度が5度くらい下を向くのが理想的とされています。そして、この寝姿勢をとることができる、自分にぴったりの枕選びには、「高さ」「素材」「幅」がポイントとなります。
「高さ」は、体型や頭の形、首のカーブによって異なるため、フィッティングをして選ぶのがおすすめ。実際に頭を乗せてみて、顔の角度を5度に保てるかどうかを確認しましょう。この時、呼吸が楽にできるか、二重顎になっていないかもチェックポイント。二重顎になっていたら、顔の角度が下がり過ぎている証拠です。
「素材」は、基本的には頭と首をしっかり支えてくれる、ある程度硬さがあるものがおすすめですが、お好みに合わせてチョイスしてください。固めが好きならパイプ、やわらかめが好きな人はポリエステル綿など種類豊富にありますので、実際に試してしっくりくるものを選びましょう。
最後に「幅」は、自分の頭の大きさの2.5~3倍くらいの幅を目安にするといいでしょう。それぐらいあれば、寝返りを打ってもずり落ちる心配がありません。最近の枕売り場には専属の担当者がいることも多いので、ぜひプロの力も借りて、長く愛用できるぴったりの枕を選んでくださいね。
まとめ
睡眠は仕事や家事のパフォーマンス、そして心身の健康にも大きく影響を及ぼすものです。ぜひ涼しい秋に正しい睡眠習慣を身につけて、健やかで楽しい毎日を目指されてはいかがでしょうか。
<参考サイト>
『最強の睡眠』西川ユカコ著/SB Creative
【自分に合う枕の選び方】3つのポイントをプロが解説&おすすめ枕6選とセミオーダー枕 | 小田急百貨店 (odakyu-dept.co.jp)
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