連載第2弾!深刻なアトピーからの脱出劇!美容男子に目覚めたアラフォー男性の「スキンミニマリズム体験記」その2

~ 肌改善は誰でもできる小さなことの積み重ね ~

これは、アラフォー男性のユズルさんが、小学生の頃から約20年間アトピー疾患の悩みを抱えながらも、市販の化粧品をかたっぱしから試して、さらに肌荒れを悪化させてしまった男性が、悪習慣を断ち切って「スキンミニマリズム」に辿り着き、自信を取り戻すまでの戦いをまとめた実録体験記です。

その2コスメに興味を持ち始めた男子高校生の末路

少年時代は、アトピーでいつも手が血だらけで、痒みと痛みに苦しみましたが、なんとかごまかしながら過ごしてきました。そんな私も高校生になり、少しは身体が丈夫になってきたのでしょうか。前ほどアトピーの症状もひどくなく、このままいけば、そのうち治るかもしれないと、簡単に考えていました。

そうはいっても、まったく症状が治まっているという訳ではなく、相変わらず手はガサガサしていましたし、調子が悪い時は、顔の頬の部分が赤くなったりひび割れたりしました。そうなってきますと、どうしても気になってしまうんですよね、周囲の目、特に女子の目が(笑)。

少年時代はよかったです。ただボールを追いかけて飛んだり跳ねたりしていれば、それで満足でしたが、それなりの年頃になってくると、他人と違うところがコンプレックスになり、周囲の目がとても気になるようになりました。

荒れている手はあまり見られたくないし、顔が荒れている時も見られたくなかったですね。本当に心配して声をかけてくれているのだとしても、できれば話題にされたくもないというのが本音です。 この頃からでしょうか…肌のことで悩みなんてないように見える人がとても羨ましく、自分もそうなりたいと思うようになったのは。。。

ちょうどこの頃、バンドを始めました。バンドマンは女子にモテると考えたからです。相変わらず動機は単純(笑)。

当時はビジュアル系バンドが流行っていたこともあり、男性ボーカルがメイクをしていることも多かったです。そのため、好きなアーティストを追いかけて、雑誌やTVなどで情報収集していくと、メイクやスキンケアの方法にたどりつきます。好きなアーティストは憧れの対象でもあるので、真似できるものはなんでも真似したいと思い、同じ化粧品を買い集めたり、そもそも化粧品というものを調べるようになりました。

また、この頃になると、ステロイド剤を極力使わないようにしようと勝手に考えていました。長年ごまかしながら、ステロイド剤を使い続けていましたが、本来ステロイド剤は、使うべきタイミングで集中的に使い、慢性的にだらだらと使い続けるのはよくないものと言われています。昔からお医者さんに使い方の指導を受けていたにも関わらず、あまりにも慣れ過ぎてしまって、実は真面目に言うことを聞いていなかったのだと今となっては反省するところです。

「ステロイドは体によくない!」、という思い込みだけが先行して、代わりに化粧品でなんとか代用しようと考えてしまったわけです。これが、最大の過ち。。。 今考えると、化粧品は医薬品ではないので、病気やケガを治癒させるものではないことは分かります。しかし、当時、私はステロイド剤を自己判断でやめてしまい、病院に通うこともほとんどなくなり、好きなアーティストの真似をするために化粧品集めに勤しむようになっていったのです。

限られたお小遣いの中で、奮発して高級な化粧水、美容液、クリームを買ったりもしました。そう簡単になんでも買えるわけではありませんでしたので、自分で購入した化粧品を開封して、使ってみる時のワクワク感は相当なものでした。化粧品はパッケージも容器もキレイに作られており、とにかくテンションが上がります。ものすごく特別なケアをしているようで、達成感もありました。化粧品を使うと、確かに肌の保湿感は一時的によくなりますので、痒くなってきたら、すぐ化粧品をつけて、痒みをごまかす、といった使い方になっていました。

ただ、こういう使い方を続けても、アトピーが根本的に治るということはありません。どこかでそれも分かっているはずなのに、もっとつるつるの肌になれるような化粧品はないものかと、いろいろと調べては話題の商品を試す日々が続きました。今でいう、コスメジプシーさながらです。

これを繰り返しているうちに、もともとの収集癖が顔を出し、洗面所の周りには自分専用の化粧品群が溢れていきました。ズラっと揃っているだけで、なんとなく満足感を得ていたのかもしれません。

こんな様子を傍でみていた父親から「すったらもんに気を取られず、勉強せい!なんだ!お前は女か!女の腐った奴め!」などと猛反発を食らったこともありました。父はTHE・昭和人間ですので、こういった発言も多かった(汗)。今の時代では完全なパワハラ・セクハラ発言ですが、当時のことですので、読者のみなさまはどうぞお気を悪くされませんようご容赦ください…。

いろんな化粧品を試しているうちに、ニキビができてしまうことや、正体の知れないブツブツができてしまうことが増えてきたように感じてきました。塗った瞬間、痒みが増してしまう化粧品も中にはありました。きっと自分は敏感肌だから、たまたま肌質に合っていなかったのだろうと思いながら、もっと他にいいものがあるはずと期待を持っていたのですが、徐々に、アトピーの症状をどうにも抑えることができなくなりました。

高校1年の時は、そこそこ治ってきたと思っていたのに、3年生になると、さらに悪化した状態に逆戻りしてしまい、結局また病院通いをすることになったのです。化粧品だけでなんとか治そうと思ったのが、そもそもの間違い。そのことに気が付かなかった自分が情けないですし、お金もずいぶん無駄にしました。しかし、これだけで終わらない!人生の回り道はまだまだ続きます。


その3に続く

著者/ユズル(40代前半)
幼少期からアトピー性皮膚炎に悩み、約20年苦しみ続けた経験をもつ。きれいな肌になりたいという関心はありつつも、自分にあった化粧品を探す迷い子に疲れ、挫折しそうに。健康は内面から作られることを思い出し、食事、生活、化粧品で余計なもの、過剰だったものを徹底的に排除することで、ミニマルな生き方に辿り着き、マイナス10歳は若く見られる肌を手に入れることに成功。今では「ミニマルを追究し続けるスキンケア化粧品」の企画・開発に携わる。

これまでの習慣を見直して、美しさを手に入れる。ミニマルに拘り、ジェンダーも年代も問わず使用できるスキンケア化粧品「BABY PEPTIDE」