ヒト幹細胞培養液のウソほんと?

Q1. ヒト幹細胞培養液は規制が設けられており、どの会社が製造しても同じものができる?

ヒト幹細胞培養液には、その中にサイトカインや成長因子などのタンパク質成分がどのくらいあればよいかという基準はありません。また、どのくらいの濃度を配合すればよいのか、という基準も、製造メーカーに委ねられているのが現状です。
そのため、濃度の薄い幹細胞培養液をほんの少しだけ化粧品に入れただけでも「幹細胞コスメ」になりますし、濃い濃度のものを高配合したものも、もちろん「幹細胞コスメ」となり、その違いを消費者が判断することは容易なことではありません。

幹細胞コスメを選ぶとき、単純に配合%では比較ができないという点もポイントです。

仮に「幹細胞培養液10%配合」という商品があったとしても、その一つ前の原料の段階でどのくらいの濃さがあるのかが重要になります。
ものすごく薄い幹細胞培養液が10%配合されているものより、濃い幹細胞培養液が1%だけ配合されている方が、たくさんの成分が含まれていることも十分あり得ます。そのため、単純な配合%では比較が難しいのです。

さらに、幹細胞培養液を作る元となる細胞の種類にも気を付ける必要があります。一言で幹細胞培養液といっても、「脂肪幹細胞由来」「歯髄幹細胞由来」「臍帯幹細胞由来」「神経幹細胞由来」などいくつも種類があり、そこから分泌されてくる成分もキャラクターが異なります。そのため、いかにそのキャラクターの違いを理解した上で化粧品を作られいるかが重要になります。

これらのことから、「幹細胞培養液さえ入っていれば、どの会社が作っても同じ」ということはなく、幹細胞培養液の濃さや、研究の度合いによって化粧品の性能は異なってきます。
ここは、効果的な幹細胞コスメを探しだすうえで、重要なポイントです。

Q2. ヒト幹細胞培養液は使用し続けても、身体に害はないの?

ヒト幹細胞培養液に含まれる成分は、もともと人の身体の中で自然に分泌されているものです。人の身体では合成できないものを、無理やり外から与えるわけではありません。
このヒト幹細胞培養液には、サイトカインや成長因子という成分が含まれており、これらは周囲の細胞に対して必要な物質を合成するよう促す「情報伝達役」の成分といえます。
情報が伝わっていく経路は、じつに複雑にコントロールされており、足りないものはプラスをするように促すアクセルのような経路もあれば、過剰なものはマイナスをするブレーキのような役割をする経路も存在し、身体の中ではそれを自然と調整をしているのです。そのため、幹細胞培養液を使用し続けても、身体に害を及ぼすようなことはありません。